長年のつらい肩こり、あきらめていませんか
肩こりは今や老若男女関係なく、沢山の方が悩まされている「国民病」です。
慢性的な肩こりに長年悩まされている方も多くいらっしゃいます。
肩こりは慢性化しやすく、多くの方を悩ませる症状の一つとされています。
一時的に痛みを感じる、常に重だるいなど、その症状は人それぞれにあるものではないでしょうか。
肩こりは原因へのアプローチと予防が大切です。
その方法を知って今日から実践していきましょう。
肩こりとは
“肩こり”は厚生省の有愁訴率で女性第一位、男性第二位となる、国民の多くの方々にとって非常に身近な存在です。
首すじ、首のつけ根から、肩または背中にかけて張った、凝った、痛いなどの感覚を覚え、肩の痛みや不快感だけでなく、眼精疲労、集中力低下、めまいや頭痛など多彩な影響を及ぼします。
肩こりのメカニズム
肩こりは一般的に首の後ろを支えている筋肉の緊張で発生する慢性痛の一種と考えられています。
筋肉の緊張が、筋内を走る血管を圧迫して血流障害を発生させ、血流の流れが悪くなると、筋肉に行くべき酸素の量が減少したり、乳酸などの疲労物質が蓄積してしまいます。
【筋肉のこわばり】
↓
【血行障害】
↓
【酸素不足】
↓
【老廃物の蓄積】
↓
【末梢神経障害】
↓
【痛み・怠さ】
肩こりに関係する筋肉はいろいろありますが、首の後ろから肩、背中にかけて張っている僧帽筋という幅広い筋肉がその中心になります。
首や背中が緊張するような姿勢での作業、姿勢の良くない人(猫背・前かがみ)、運動不足、精神的なストレス、なで肩、連続して長時間同じ姿勢をとること、冷房などが原因になると考えられます。
ラスバル整骨院が考える原因
1番の原因は筋肉のこわばりだと考えております。
では筋肉のこわばりの原因はなんでしょう?
私は“筋肉のこわばり”は
①筋肉が縮まって起こるこわばり
②筋肉が引き伸ばされて起こるこわばり
の2種類があると考えております。
そして肩こりの原因である“筋肉のこわばり”は②筋肉が引き伸ばされて起こるこわばりだと考えております。
では次に肩の筋肉が引き伸ばされる原因について考えていきます。
原因の原因は“姿勢”
筋肉が引き伸ばされて起こるこわばりの原因は姿勢です。
現代社会の問題となっているスマホやPC作業時の姿勢。
いわゆるデスクワークの不良姿勢がどのような影響を及ぼしているのか。
解説いたします。
頭の重さを支える首と肩の筋肉
まず、皆さんは頭の重さはどのくらいあるのかご存知でしょうか?
頭の重さは体重の10〜15%ほどだと言われており、
体重が50kgの方は5kgほどだと考えられています。
この重い頭を支えているのが首と肩となります。
そして、この首と肩の負担は姿勢によって大きく変化します。
下記の写真をご覧ください。
引用:日本生活習慣病予防協会ホームページ
http://www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2015/002765.php
首の傾く角度が大きくなると首と肩にかかる負担が増えることがわかります。
頭の重さが5kgと仮定して、上記の図をもとに計算すると
30度で18kg、60度で27kgの負荷がかかることになります。
27kgとは、小学3年生の平均体重です。
スマホやPC作業のたび、頭に小学3年生を乗せていると考えるととても恐ろしいです。
そして、上記の図で注目していただきたいことは、顔が前に出る不良姿勢をとることで、首と肩の後ろの筋肉が引き伸ばされているということです。
首の傾く角度が大きくなり、首と肩の後ろの筋肉が引き伸ばされ、さらに筋肉は引き伸ばされながらも頭を支えるために縮まろうと働く。
これが何よりも筋肉に負担がかかっている状態であり、結果筋肉の緊張状態が続きがこわばりが生じます。
この筋肉のこわばりが続くことが、負の連鎖のスタートとなります。
さらなる原因の原因
前述したように、デスクワークの不良姿勢が身体に及ぼす影響はご理解いただけたと思います。
ではこの不良姿勢を作り出すさらなる原因を追求していきます。
デスクワークの不良姿勢は首の角度と背中の丸さが特徴的ですが、この背中の丸さを作り出す原因が骨盤です。
デスクワークの不良姿勢でもう一つ注目していただきたいことが、骨盤の角度が後ろに倒れていることです。
この骨盤が後ろに倒れることで、背中の丸さを作り出し、いわゆる猫背の姿勢になります。
そのため、首の角度のみ意識をしても、骨盤の角度が変化しなければ、すぐに猫背を作り出してしまいます。
上記のように、骨盤が立っている状態が理想的だと考えられます。
ラスバル整骨院の施術
ポイントは縮まっている筋肉を緩め、引き伸ばされている筋肉を通常の状態へ戻すことです。
肩こりの症状がある方の首や肩を直接マッサージしたり、ストレッチしたりする施術はよく見かけると思います。
しかし、前述した通り、引き伸ばされて起こる筋肉のこわばりに対して直接マッサージを行っても、効果を出すことはできません。
血流量を上げるために、ある程度の刺激を入れることは必要だと考えますが、引き伸ばされている筋肉を必要以上に緩めることは逆効果とも考えられます。
ラスバル整骨院では、まず始めに骨盤の角度を改善する施術から行なっていきます。
まず、骨盤を後ろに倒してしまう原因の殿部の筋や、ももの後ろや内側の筋肉を緩める施術をおこないます。
そうすることで座っている状態でも、骨盤を正常な角度に保持しやすい状態を作ります。
次に、肩の後ろが引き伸ばされている原因となる、胸や腹部、肩の前面の筋肉を緩めます。
この時点で肩は正常な位置へ戻り、スッキリとした状態になります。
その後、肩全体の血流量を上げるために、肩甲骨周辺への施術を行います。
肩甲骨に付着している筋肉は片方だけで17種類にも及びます。
その全ての筋肉の動きが出るように、肩甲骨をあらゆる方向へ動かし、刺激をしていきます。
骨格調整の仕上げとして、前方へ偏位した頭の位置を正しい位置へ戻す施術を行います。
肩と首の可動域が十分に出た状態で、ピラティスや特殊電気治療器を用いて、使えていない筋肉を使えるようにするエクササイズを行います。
そうすることで、正しい骨格を脳と身体が学習します。
最後に、予防として自宅でできる簡単なエクササイズを指導いたします。
肩こりの予防
肩こりの予防としては下記の内容が大切になります。
・良い姿勢を意識する。
・同じ姿勢を長く続けない。
・適度な運動やストレッチをする。
・入浴などで身体を温め、血流を良くする。
・意識的に身体を脱力させる時間をとる。
・ストレス軽減のために、気分転換の時間をとる。
・冷房などで冷やしすぎない。
日常生活で意識的に、細かな部分に注意を向けてみましょう。
まとめ
肩こりの原因、施術、予防について触れてきましたが、同じ肩こりと言っても、一人一人のメインとなる原因は変わってきます。
前述した中から、主にどの部分が原因となるのか、丁寧な検査が必要になると考えられます。
症状が辛いときは、全て自分で解決しようとするのではなく専門家に頼ることも必要だと思います。
お身体でお辛い際はどんなことでもご相談ください◎
参考文献
- Hoy, D., March, L., Woolf, A., Blyth, F., Brooks, P., Smith, E., … & Vos, T. (2014). The global burden of neck pain: estimates from the global burden of disease 2010 study. Annals of the Rheumatic Diseases, 73(7), 1309-1315.
- Cagnie, B., Dewitte, V., Coppieters, I., Van Oosterwijck, J., Cools, A., & Danneels, L. (2007). Effect of ischemic compression on trigger points in the neck and shoulder muscles in office workers: a cohort study. Journal of Manipulative and Physiological Therapeutics, 30(1), 11-17.
- Bronfort, G., Haas, M., Evans, R., Kawchuk, G., & Dagenais, S. (2008). Evidence-informed management of chronic low back pain with spinal manipulation and mobilization. The Spine Journal, 8(1), 213-225.
- Fernández-de-las-Peñas, C., Alonso-Blanco, C., Cuadrado, M. L., & Gerwin, R. D. (2006). Myofascial trigger points in the suboccipital muscles in episodic tension-type headache. Manual Therapy, 11(3), 225-230.
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