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ためになる健康のお話

多様性がもたらす本当の健康とは。

「健康のためには同じことをコツコツ続けるのが一番」
多くの人がそう信じています。もちろん、習慣を継続することは健康の基本です。

しかし、実は人間の身体や脳にとって “多様性” も同じくらい欠かせない要素なのです。

運動、食事、脳への刺激、さらには人間関係や自然との関わり。これらが多様であればあるほど、私たちの身体と心はしなやかに強く育っていきます。

今回は、最新の研究を交えながら「なぜ多様性が健康を支えるのか」を掘り下げていきましょう。


運動の多様性がもたらす強さ

スポーツ医学では、子ども時代に複数のスポーツを経験した人は、単一の競技だけを続けてきた人に比べて運動能力が高く、怪我も少ないと報告されています(Myer et al., 2015)。

これは、体を多角的に使うことで神経系の引き出しが増え、関節や筋肉への負担が分散されるため。

例えば、サッカーで培った敏捷性と持久力、野球で鍛えられる投動作や瞬発力、バスケットボールで必要なジャンプ力や戦術的思考。

これらが掛け合わさることで「しなやかで対応力のある身体」が育ちます。

逆に、一つの競技に偏ると特定部位のオーバーユース障害やメンタルの消耗につながりやすい。

だからこそ、運動においても 「多様な動き」 を取り入れることが健康寿命を延ばすカギになります。

運動の多様性

腸内環境と食事の多様性

腸内には100兆個以上の細菌が住んでおり、そのバランスは健康に直結します。

大規模な研究では、腸内細菌の多様性が高いほど肥満・糖尿病・炎症性疾患のリスクが低いことが示されている(Le Chatelier et al., 2013, Nature)。

偏った食生活では一部の菌だけが増え、炎症や代謝異常につながります。

逆に、野菜・果物・発酵食品・魚など多様な食材を摂取する人は、腸内フローラも多様化し、免疫調整力やストレス耐性が高まるのです。

つまり、「昨日と同じ食事を今日も」ではなく、「少しずつ違う食材を取り入れる」ことが腸を鍛え、体全体の回復力につながるのです。

腸内環境の多様性

脳刺激の多様性と認知機能

脳には「可塑性(かそせい)」があります。これは、外からの刺激や学習によって神経回路が柔軟に変化できる性質です。

読書だけでなく、音楽、旅行、芸術鑑賞、人との会話といった多様な刺激は、それぞれ異なる脳領域を活性化させる。

研究では、様々な活動をしている高齢者ほど認知症リスクが低いとされています(Wilson et al., 2002, JAMA)。

つまり、脳にとって多様性は「若さを保つ秘訣」でもあるのです。

脳の多様性

自然との関わりの多様性

自然との接触は心身の健康に大きな影響を与えます。森の中を歩く「森林浴」は血圧やストレスホルモンを下げ、免疫細胞を活性化することが報告されています。

都会に住んでいても、公園や緑道、川辺など日常の中で多様な自然に触れることが可能です。

旅行先で見た海や山の風景は、五感を刺激し、脳に新しい結合を生み出す。

自然との関わりの多様性は、身体だけでなく心の「余裕」や「しなやかさ」を取り戻す大切な習慣です。


人間関係の多様性

健康において「人とのつながり」は非常に重要。

孤独は死亡リスクを高めることが報告されており(Holt-Lunstad et al., 2010)、多様な人間関係は心理的柔軟性や幸福感を支えます。

家族や友人だけでなく、職場、地域活動、異世代や異文化との交流は、新しい視点をもたらし、心のバランスを整えてくれます。

社会的な多様性は「心の免疫力」といえるでしょう。


環境の多様性

人間の脳は環境に慣れると刺激が弱まります。同じ部屋、同じ通勤ルート、同じ風景ばかりでは脳の働きが低下するのです。

時にはカフェで仕事をしたり、図書館で勉強したり、旅行で新しい場所に行ったりすること。これが「脳にとってのリフレッシュ」になり、創造性や集中力を高めます。


文化・芸術の多様性

音楽、美術、舞踊、文学、映画。芸術は人間の脳を幅広く刺激します。
特に異文化に触れることは「自分の常識」を揺さぶり、認知的柔軟性を高めます。

例えば、外国の音楽を聴いたり、異国の料理を食べたりすることは単なる楽しみではなく、脳にとっては「新しい回路をつなぐトレーニング」になるのです。


まとめ

多様性とは、単なる「変化を楽しむこと」ではありません。
それは 身体・脳・心・社会すべてをしなやかにし、変化に適応できる力を育てるもの です。

  • 運動の多様性 → ケガを防ぎ、運動能力を底上げする
  • 食事の多様性 → 腸を整え、免疫と代謝を支える
  • 脳刺激の多様性 → 認知機能を高め、若さを保つ
  • 自然・人・環境・文化の多様性 → 心の余裕と創造性を育てる

習慣を続ける「継続」と、新しい刺激を取り入れる「多様性」。この両輪が揃ったとき、人間は最も健康で豊かな生き方ができるのです。

ダイバーシティ

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ラスバル整骨院 栁澤 昂希

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