鵞足炎とは?
鵞足炎(がそくえん)は、膝の内側下方(脛骨の内側 5〜7cm 付近)にある「鵞足」と呼ばれる部位に炎症が起こる疾患です。鵞足とは、縫工筋・半腱様筋・薄筋の3つの腱が脛骨に付着する場所で、その形がガチョウの足に似ていることから名付けられました。ここには摩擦を軽減するための小さなクッション「滑液包」があり、繰り返す負担や外傷によって炎症(滑液包炎)が生じます。
鵞足炎の症状
- 膝の内側下方に局所的な痛み
- 圧痛・腫れ・熱感
- 階段を下りる、歩く、膝を曲げる動作で痛みが悪化
- 重症化すると安静時にもズキズキと痛む

原因とリスク要因
鵞足炎は、繰り返される摩擦やストレスによって滑液包が炎症を起こすことが主因です。特に以下の要素がリスクを高めます。
- 不適切なトレーニング
- ウォームアップ不足やストレッチ不足
- 急な坂道ランニング、距離の急増
- ハムストリングの硬さ
- 肥満による膝への負荷
- 変形性膝関節症
- 内側半月板損傷
- 直接的な打撲など外傷
診断
- 病歴聴取:運動習慣や外傷歴の確認
- 身体所見:鵞足部の圧痛・腫れ・熱感
- 画像検査:X線で関節症や骨折の有無を確認、MRIや超音波で軟部組織の炎症を観察
- 鑑別診断:内側側副靭帯損傷やストレス骨折など、他の膝の疾患との区別が必要
病院での一般的な治療
- 安静と活動制限
- アイシング(1日3〜4回、20分程度)
- 消炎鎮痛薬の服用・外用
- 理学療法
- ステロイド注射(短期的に有効だが繰り返し使用は注意)
ラスバル整骨院での施術
整体
- 縫工筋・半腱様筋・薄筋の緊張を緩める手技療法
- 骨格・関節・筋肉のバランスを整え、膝にかかるストレスを軽減
- 周囲関節(股関節・足関節)の可動性を高め、膝の負担を分散
鍼灸(必要がある場合)
- 表層から深層までの筋肉にピンポイントでアプローチ
- 血流改善と免疫活性化による炎症軽減
- 神経伝達を整え、痛みを抑制
ピラティス
- 整体・鍼灸で整えた後、正しい動きを定着させる運動療法
- 股関節・膝関節の動作エラーを修正し、再発予防
- 個々の症状に合わせたエクササイズを指導
特殊電気治療(必要がある場合)
- 国家資格者のみが扱える専用機器を使用
- 炎症を抑え、細胞再生を促進
- 他施術と併用することで回復を早める
まとめ
鵞足炎はスポーツ選手だけでなく、膝関節症や生活習慣によっても発症します。再発しやすいため、炎症を抑えるだけでなく、正しい動きの学習と生活改善が重要です。ラスバル鍼灸整骨院では「整体×鍼灸×ピラティス×電気治療」を組み合わせ、根本改善と再発予防を目指します。
【未来の健康を一緒に創りあげていく】
ラスバル整骨院 栁澤 昂希
時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
10:00 ~ 13:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
15:00 ~ 21:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
参考文献
- 林 優ほか. スポーツ選手における鵞足炎の臨床的特徴と運動療法成績. 東海北陸理学療法学術大会誌.
- 山根 基, 大西 範和. 運動後のリカバリーにおけるアイシングの有効性. Descente.
- 赤羽根 良和, 林 典雄. 鵞足炎におけるトリガー筋の鑑別検査. 理学療法ジャーナル, 46巻2号, 2012.