論文紹介:Nutrition Reviews(2012年)
タイトル: Mild dehydration impairs cognitive performance
ジャーナル: Nutrition Reviews, 2012年
はじめに:集中力が続かないのは「水分不足」のせいかも?
「なんだか頭がぼーっとする…」 「集中力が続かない」「疲れてはいないのに作業が進まない」
こうした“なんとなく不調”の原因、実は「軽い脱水」かもしれません。
2012年に発表されたこの論文では、たった1〜2%の軽度脱水でも、記憶力・集中力・反応速度・判断力といった“脳のパフォーマンス”が明確に低下することが報告されています。
脱水って、どれくらいで起きるの?
驚くことに、のどが渇いたと感じた時点で、すでに体は1〜2%の脱水状態にあると言われています。
例えば、体重60kgの方であれば、わずか600〜1200mlの水分が失われただけで脳に影響が出始めるということです。
脱水状態は、
- 脳の情報伝達スピードの低下
- 血流の減少
- 脳への酸素・栄養供給の不足 を招き、結果として“集中できない”“疲れやすい”と感じるようになります。
実際に起こる脳への影響とは?
この研究では、軽度脱水によって以下の機能が低下することが示されています:
- 短期記憶の精度の低下
- 注意力の持続時間の短縮
- 課題達成までの反応速度の低下
- 感情の不安定化(イライラしやすくなる)
つまり、水分が足りないだけで、
「いつもの自分」が発揮できなくなる。
ということがあるのです。
どのくらい水を飲めば良いの?──体重・性別別の目安
厚生労働省や国際的な水分摂取ガイドラインを参考にすると、
■ 基本の目安(1日あたり)
- 男性:約2.5リットル(うち食事から1L、飲水として約1.5L)
- 女性:約2.0リットル(飲水として約1.2〜1.5L)
■ 体重で計算する場合の目安
- 1kgあたり 30〜35ml → 例)体重60kgの方=1.8L〜2.1L
運動量が多い日や暑い日は、+500〜1000mlを意識すると◎
※コーヒーやアルコールは利尿作用があるため、水分補給としてはカウントされません。
引用:厚生労働省「健康のため水を飲もう」推進会議 より
引用:WHO(世界保健機関)およびEFSA(欧州食品安全機関)
ラスバルで伝えたい「水分」の考え方
ラスバル整骨院では、施術中の会話やアドバイスの中でも「水分摂取」についてよくお話しします。
それは、以下のような理由からです:
- 筋肉の柔軟性や関節の滑りを保つために水分が必要
- 姿勢や可動域を改善するうえで“体液循環”は不可欠
- 自律神経や内臓の働きにも影響する
そして何より、
“脳が元気じゃないと、体も治りにくい” という視点があるからです。
どんな飲み方がいいの?
「とにかくいっぱい飲めばいい」というわけではありません。
ラスバル的・水分補給のポイント:
- 起床後コップ1杯(内臓の目覚まし)
- 午前・午後でそれぞれ500ml程度を分けて飲む
- 運動前・施術前にも少量摂取
- カフェイン飲料ばかりではなく、常温の水・白湯・ノンカフェインのお茶などを活用
まとめ:水分は“集中力のスイッチ”
水分不足は、「のどの渇き」だけでなく、
- パフォーマンスの低下
- 体の疲れ
- メンタルの不安定さ にも関係している、まさに“沈黙の不調要因”です。
まずは今日一杯の水から、あなたの集中力とパフォーマンスを整えてみませんか?
【未来の健康を一緒に創りあげていく】
ラスバル整骨院 栁澤 昂希
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