論文紹介:Nature Reviews Neuroscience(2004年)
タイトル: Chronic stress alters dendritic morphology in the prefrontal cortex
ジャーナル: Nature Reviews Neuroscience, 2004年
はじめに:「ストレスが体に悪い」は、もう当たり前。でも“脳”にも影響が?
「ストレスは体に悪い」とはよく言われますが、実はその影響は**“脳の構造”にまで及ぶ**ことをご存知でしょうか?
2004年に発表された神経科学の権威あるレビュー論文では、慢性的なストレスが前頭前皮質の神経細胞(樹状突起)に変化を引き起こし、萎縮を伴うことがあると報告されています。
これはつまり、ストレスが長く続くと、
- 記憶力や集中力が落ちる
- 感情のコントロールが効かなくなる
- 理性的な判断がしづらくなる といった、日常生活に直結する影響が出る可能性があるということです。
前頭前皮質ってどんな働きをしているの?
前頭前皮質は、脳の前側に位置する「人間らしい思考・行動」を司る場所です。
- 注意力や集中力
- 感情の抑制
- 意志決定
- 他人とのコミュニケーション などの中枢を担っています。
この重要な部位が、ストレスによって“機能低下”や“萎縮”を起こすことで、
- イライラしやすくなる
- 落ち込みやすくなる
- 同じミスを繰り返す
- 人との関わりが億劫になる といった、“自分らしさを失う”ような状態になることもあります。
ストレスは「脳のかたち」と「心のあり方」の両方を変える
この論文の示すポイントは、単なる「気持ちの問題」ではなく、
慢性ストレスが“脳の構造”という物理的な変化を起こしうる という点です。
だからこそ、「ストレスを甘く見ないこと」「整える手段を持つこと」が、現代を生きる私たちには欠かせません。
ラスバルが取り組む「ストレスケア」3つの柱
ラスバルでは、身体的な不調の背景にある“脳と心の疲れ”にもアプローチしています。
① 呼吸の改善
- 呼吸が浅くなると、交感神経が過剰に働き、常に緊張状態に。
- 横隔膜をゆるめ、深くて静かな呼吸を取り戻すことで、自律神経が安定し、脳への酸素供給も向上します。
② 内臓の調整と自律神経のケア
- 腸と脳は“第二の脳”とも言われ、ストレスと密接な関係があります。
- お腹の硬さ・張り・冷えなどを整えることで、副交感神経優位な状態をサポートします。
③ 触れることによる安心感と神経調整
- 手技によって身体に優しく触れられることは、オキシトシン(愛情ホルモン)分泌を促し、安心と回復のモードを引き出します。
“頑張っている自分”を守るために
私たちは、日々の忙しさやプレッシャーの中で、「頑張ること」に慣れてしまっています。
でも、それによって“本来の脳の働き”が鈍ってしまうと、
- 仕事のパフォーマンスも下がる
- 家族との関係も崩れやすくなる
- 自分に自信が持てなくなる という連鎖が起きてしまうこともあります。
だからこそ、今こそ必要なのは、
「ストレスを感じなくする」ではなく、 「ストレスのダメージから回復できる体と心をつくること」。
まとめ:脳の健康は、日々のケアから
今回ご紹介した研究は、20年前の論文ですが、今もなお世界中の多くの神経科学者・心理学者に引用され続けている名研究です。
ストレスに打ち勝つのではなく、ストレスとうまく“付き合える体と脳”を。
ラスバルは、そのための場所でありたいと考えています。
【未来の健康を一緒に創りあげていく】
ラスバル整骨院 栁澤 昂希
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