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ケースレポート

膝の痛み(40代女性)

ご覧いただきありがとうございます。

今回は膝の痛みに関するケースレポートです。

ご来院

患者様(40代女性) 「4日前くらいから右膝に痛みがあり、駅の階段を登るとき、自転車に乗るときに痛みがある。特に体重をかける動きをするときに痛みがでる。」

ご来院の際も駅の階段を登るときに痛みが出ている状態でした。

患者様の状態・検査

荷重時に痛みはあるものの、歩行時の痛みはない状態でした。
普段から歩くのは好きで日常的にウォーキングをしている。
その時には痛みは出ない。しかし、自転車を漕いだり、階段を登る時など右膝に体重が乗る時に痛みが出る。

2年ほど前に左膝を痛めてそこから庇うように歩く癖ができてしまった。
そこから左膝の痛みが引いた今でも右膝が時々痛むようになった。

右足首の骨折の既往があり、足首の可動域が下がっている自覚もありました。

各種徒手検査を行い靱帯や半月板の損傷している可能性は低いと判断しました。
また段差を使い昇降運動をした際に膝の下あたりに痛みが出ました。
膝蓋下脂肪体を誘導しながら昇降運動をした際に痛みが顕著に下がりました。

膝蓋下脂肪体について

膝蓋下脂肪体は膝のお皿(膝蓋骨)の下にあるもので膝の曲げ伸ばしに合わせて動き、膝の衝撃を和らげる働き、膝蓋骨の動きをスムーズにする働き、膝の内圧を調整する働きがあると言われています。
膝蓋下脂肪体には血管、神経が沢山通っているため膝関節の中でも痛みが出やすい部分です。

脂肪体の動きが悪くなることで脂肪体が炎症を起こし痛みを発する場合があります。
この際に屈曲時よりも伸展時に痛みが出る場合が多いです。

見立て・治療

検査から膝蓋下脂肪体炎の可能性が高いと判断し、なぜ脂肪体に痛みが出ているのかを診ていきました。
すると右足首の既往歴があり左と比べると背屈の可動域が下がっていました。その影響から膝が伸び過ぎる伸長膝の状態でした。
大腿四頭筋の緊張も強く膝蓋骨の動きも下がっていました。

これらの事から足首の可動域が落ちていてそれを補うように膝が伸びすぎている状態となっていて、それにより脂肪体が挟み込まれて痛みが出ていのではと仮説を立てました。

距骨の位置を調整し足首の可動域を出し四頭筋を緩めながら脂肪体の動きを出す様に治療を行いました。
また膝蓋骨の動きも悪かったため膝蓋骨の動きを出すような施術を行いました。

施術後

施術後もう1度段差を登ってもらうと痛みなく昇降できる様になりました。

膝蓋骨の動きが悪かったのでお家でも膝蓋骨を動かす様にすることと、脂肪体のセルフマッサージの指導を行いました。
また痛みは治っているが歩き過ぎると痛みがぶり返してしまう可能性があるため、必要以上に歩きすぎないよう指導を行いました。

経過

治療後痛みがおさまっていた為、2週間後にもう1度ご来院いただきました。
前回の治療後から痛みがほとんどなくなり階段もスイスイ登れるようになったとのことでした。

今後また痛みを出さない為に姿勢や歩き方、お家でできるトレーニングを指導し痛みが全くなくなり調子もすごく良いという事からラスバル整骨院を卒業されました。

まとめ

意外と多い膝蓋下脂肪体炎。
なぜそこが痛くなるのか。というのはその人の生活習慣、姿勢、歩き方など原因は様々あります。
しっかりと評価を行う。評価を元に患者様のお身体の状態を把握し、その患者様一人ひとりに合った施術を行う。
これが一番大切だと私たちは考えてます。

以上 膝蓋下脂肪体炎の症例報告でした。
最後までご覧頂きありがとうございました。

ラスバル鍼灸整骨院
西尾 颯十


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