みなさんは「脳にも肥料がある」と聞いたら、驚きませんか? その肥料の名前が BDNF(Brain-Derived Neurotrophic Factor/脳由来神経栄養因子) です。BDNFは、脳の神経細胞を元気にして、学習や記憶、気分の安定に欠かせない存在なんです。
BDNFって何をしているの?
BDNFは、脳の中でこんな働きをしています
- 神経細胞を育てる:新しい神経回路をつなげる
- 記憶力をサポート:物事を覚えたり、思い出す力を助ける
- 気分を整える:うつや不安の予防に役立つ
- 脳を守る:抗酸化作用や炎症を抑える効果も報告されている
つまり、BDNFは「脳の肥料」であり、脳を元気に保つための栄養素のような役割を果たしているのです。
どうすればBDNFが増えるの?
実は、日常生活の中で簡単にBDNFを増やすことができます。
✅ 有酸素運動:ジョギングやサイクリングを20〜40分、週3〜5回ほど行うと効果的。運動直後はBDNFが一時的に増え、学習効率も上がるとされています。
✅ 良質な睡眠:深いノンレム睡眠の時間にBDNFは増えやすい。規則正しい生活が大切です。
✅ 栄養:オメガ3脂肪酸(魚)、マグネシウム、亜鉛、ブルーベリーなどのポリフェノールはBDNFの働きをサポート。
✅ 新しい体験:旅行や趣味、学びなど、脳に新しい刺激を与えることでもBDNFは分泌されやすいです。
✅ 瞑想・マインドフルネス:ストレスを和らげ、前頭前野や海馬の働きを高めることでBDNFがじわじわ増えることが研究で示されています。運動と組み合わせるとさらに効果的です。
こうした生活習慣は、まさに「脳に肥料をまく行為」なんです。
認知症予防にもつながる
研究では、BDNFが少ない人ほどアルツハイマー病や認知症になりやすいことが分かっています。逆に、運動習慣を持ち、BDNFをしっかり増やしている人は、記憶力や学習力を長く保てるのです。さらに、海馬(記憶を司る脳の領域)の体積が運動によって増えるという報告もあります。
また、瞑想やマインドフルネスの実践は、ストレスホルモンを減らし、BDNFを介した神経可塑性を高めることが示唆されています。静と動の両面から脳をケアすることで、認知症予防につながるのです。
「脳トレ」も大切ですが、まずは体を動かすこと、そして心を落ち着けることが一番の脳トレになると言えるでしょう。
BDNFを高めるライフスタイルのヒント
- 朝に太陽光を浴びて体内時計をリセットする
- 夜はスマホやPCのブルーライトを避けて自然な眠気を引き出す
- 魚やナッツ、野菜や果物を積極的に食べる
- 運動後に学習や読書をすると記憶効率が上がりやすい
- 毎日のルーティンに短時間の瞑想や深呼吸を取り入れる
ちょっとした工夫が、未来の脳の健康を守る第一歩になります。
まとめ
BDNFは脳の肥料。
運動、睡眠、食事、瞑想、そして新しいチャレンジによって、脳はどんどん元気になります。今日から少しずつ生活に取り入れてみてください!
【未来の健康を一緒に創りあげていく】
ラスバル整骨院 栁澤 昂希
時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
10:00 ~ 13:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
15:00 ~ 21:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
参考文献
- Erickson KI, et al. Exercise training increases size of hippocampus and improves memory. PNAS. 2011;108(7):3017-3022.
- Huang T, Reichardt LF. Neurotrophins: roles in neuronal development and function. Annu Rev Neurosci. 2001;24:677-736.
- Szuhany KL, et al. A meta-analytic review of the effects of exercise on brain-derived neurotrophic factor. J Psychiatr Res. 2015;60:56-64.
- Chan AS, et al. Mindfulness-based intervention improves cognitive functions and BDNF levels in healthy adults. Mindfulness. 2017;8:1095-1103.
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