「〇時以降に食べなければ太らない」「16時間断食で脂肪燃焼!」といった時間制限食(タイムリストリクテッド・イーティング)のダイエット法は、多くのメディアやSNSで取り上げられています。しかし、最新の研究では「時間制限食そのものには体重減少効果がない」という結果が報告されました。
Johns Hopkins School of Medicineの研究チームが行った大規模な前向コホート研究では、「食事のタイミング」よりも「食べる量」の方が体重に大きな影響を与えることが示されました。本記事では、この研究結果を詳しく解説し、ダイエットにおいて本当に重要な要素は何なのかを考えていきます。
研究の概要:食事の時間よりも「量」がカギ?
アメリカJohns Hopkins School of MedicineのBennettraらは、547名の成人を対象に、食事時間と体重変化の関係を調べる研究を行いました。参加者はスマートフォンアプリ「Daily24」を使用し、最低1日分の食事のタイミングや睡眠時間を記録しました。
また、研究者たちは電子カルテを用いて、参加者の体重データを過去10年間にわたり追跡しました。その結果、次のようなことが分かりました。
研究の結論:時間制限食の減量効果は確認されず
1. 食事の時間と体重変化の関連はなし
- 1日の最初の食事から最後の食事までの時間
- 起床後、最初の食事を取るまでの時間
- 最後の食事から就寝までの時間
- 睡眠時間
これらのどの要素も、体重変化と有意な関連を示しませんでした。
2. 重要なのは「食事回数」と「食べる量」
一方で、食事の回数が増えると体重も増加することが確認されました。
- 1日1食増えるごとに、年間 0.28kgの体重増加 がみられた。
つまり、食事の回数が多いほど摂取カロリーが増え、結果的に体重が増えやすくなるということです。
過去の研究との比較
実は、時間制限食の効果を否定する研究結果は、これが初めてではありません。
- 2022年のNEJM(New England Journal of Medicine)発表のRCT(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2114833)でも、時間制限食と通常の食事を比較したところ、両者に有意な差はありませんでした。
- さらに、短期間の時間制限食の研究でも、**「食事量をコントロールしなければ体重は減らない」**という結論が多く報告されています。
このことから、時間制限食を実践するだけでは十分な減量効果が得られないことが明らかになっています。
時間制限食を取り入れるなら、意識すべきポイント
「時間制限食は効果がない」と聞くと、がっかりする方もいるかもしれません。しかし、時間制限食自体が無意味というわけではありません。**ポイントは「食べる量と質を管理すること」**です。
時間制限食と組み合わせるべきポイント
- 摂取カロリーを適正に
- どんな時間帯に食べるかよりも、摂取カロリーの総量を意識することが大切。
- 高タンパク・低GIの食事を選ぶ
- 時間制限食と並行して、血糖値の急上昇を避ける食事を心がける。
- 適度な運動を取り入れる
- どの食事法を選ぶにしても、運動と組み合わせることでより効果的。
- 無理のない範囲で実践する
- 極端な断食ではなく、生活習慣に合ったスタイルを見つける。
まとめ:結局、「食べる量」が最も重要!
時間制限食は「いつ食べるか」にフォーカスしたダイエット法ですが、今回の研究ではその効果が否定されました。結局のところ、**体重管理において最も重要なのは「食べる量」と「食事の内容」**です。
もちろん、時間制限食がライフスタイルに合っているなら、継続することで習慣化しやすいという利点もあります。しかし、減量を目指すなら、「食事量の管理」と「適度な運動」が欠かせない要素であることを忘れないようにしましょう。
【未来の健康を一緒に創りあげていく】
ラスバル整骨院 栁澤 昂希
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