健康な生活が寿命を延ばすのか?最新の研究が明らかに
ハーバード大学の研究者たちが発表した最新の大規模研究によると、特定の健康的な生活習慣を維持することで、がん・心血管疾患・糖尿病を発症せずに過ごせる「健康余命」が10年延びる可能性が示されました。今回の研究では、1980年から2014年にかけて約11万人(女性73,196名、男性38,366名)を対象に行われた前向きコホート研究のデータを解析し、健康的な生活習慣が寿命にどのような影響を与えるのかを詳細に調査しました。
5つの健康的生活習慣とは?
研究チームが定義した「健康的生活習慣」は以下の5つです。
- 非喫煙(タバコを吸わない)
- BMI 18.5~24.9の維持(適正体重を保つ)
- 身体活動(1日30分以上の中強度運動)
- 中程度以下のアルコール摂取(1日1杯以下の適度な飲酒)
- 高品質な食事(野菜・果物・全粒穀物・健康的な脂質を多く摂取し、加工食品や糖質の過剰摂取を控える)
この5つの要因をすべて実践している人と、実践していない人とでは、健康余命に10年の差が生じる可能性があると研究チームは結論づけました。
具体的な結果:健康的な生活でどれくらい寿命が延びるのか?
研究では、50歳時点での平均余命を比較しました。
- 健康的な生活習慣を4〜5つ実践している人の平均余命
- 女性:34.4年(つまり、50歳時点での平均余命が84.4歳)
- 男性:31.1年(50歳時点での平均余命が81.1歳)
- ほとんど実践していない人の平均余命
- 女性:23.7年(50歳時点での平均余命が73.7歳)
- 男性:23.5年(50歳時点での平均余命が73.5歳)
この結果から、健康的な生活習慣を維持することで、10年以上健康的な余命を延ばせる可能性があることが示されました。
健康寿命を縮めるリスク因子とは?
今回の研究では、寿命を短縮する主な要因も特定されました。
- 喫煙(特に1日15本以上のヘビースモーカー)
- BMI30以上(肥満)
- 運動不足
- 不健康な食生活(加工食品・糖質・飽和脂肪酸の過剰摂取)
- 過度のアルコール摂取(1日3杯以上)
これらの要因を持つ人は、健康余命が大きく短縮される可能性があるため、早期の生活改善が推奨されます。
まとめ:健康な生活習慣は選択できる
この研究から分かるのは、「長生きするためには、特別な遺伝子や医療技術に頼るのではなく、日々の生活習慣が最も重要な役割を果たしている」ということです。
健康的な生活習慣は、どんな年齢からでも始めることが可能です。まずは、できることから始めてみましょう。例えば、
- 朝食にフルーツや全粒穀物を取り入れる
- 1日30分のウォーキングを習慣化する
- タバコの本数を減らす、または禁煙する
- 加工食品を控え、野菜や健康的な脂質を多く摂る
少しずつの変化が、将来的に大きな健康上のメリットをもたらします。
「そこまでして長生きしたいか!?」という問題はさておき、周りの方に迷惑をかけない生活を心がけたいものですね。
参考文献
Hu, F. B., et al. (2020). Healthy lifestyle and life expectancy free of cancer, cardiovascular disease, and type 2 diabetes: prospective cohort study. BMJ, 368, l6669. DOI:10.1136/bmj.l6669
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