マインドフルネスと減量の関係
近年、減量プログラムにマインドフルネスを取り入れる試みが増えています。マインドフルネスとは、「今この瞬間に意識を集中し、自分の思考や感情、体の状態を客観的に観察する」トレーニングです。これが食事行動にどのような影響を与えるのか、興味深い研究が発表されました。
研究の概要
英国University Hospitals Coventry and WarwickshireのHansonらは、集中的な体重管理プログラムにマインドフルネストレーニングを加えることで、その効果が高まるのかを検証しました。
研究対象者は、Tier 3レベルの肥満治療サービス(高度な肥満治療を提供する専門機関)に参加する53名の患者。うち一部の参加者には、4つのマインドフルネスセッションを提供し、その効果を検証しました。対照群として、マインドフルネスを受けていない20名のデータも比較されました。
結果:マインドフルネスが食行動と体重に与える影響
マインドフルネスセッションを受けた参加者は、次のような改善が見られました。
- 摂食行動の改善:ファーストフードの利用が減少し、食事の計画性が向上。
- 自己管理能力の向上:食事の選択をより意識的に行うようになった。
- 体重の減少:セッションを全て受けた人の6ヶ月後の体重減少は、受けなかった人よりも有意に大きかった。
特に、4回のセッションのうち1~2回のみ受講した人の平均体重減少は0.9kgだったのに対し、すべてのセッションを修了した人はより大きな減量効果を得られました。
なぜマインドフルネスが効果を発揮するのか?
マインドフルネスは、「食べること」に対する意識を高めることで、無意識の食事や過食を防ぐ効果があります。特に、ストレスや感情による暴飲暴食の防止に役立つことが示唆されています。
また、食事の計画を立てるスキルを高めることで、健康的な食習慣の維持がしやすくなるという点も大きなメリットです。
今後の展望
この研究の著者らは、
- プライマリケア環境(病院や診療所)でマインドフルネスプログラムを提供する
- デジタルツール(アプリなど)を活用して、自宅で手軽にマインドフルネスを実践できる環境を整えるといった方向性が今後の課題であると述べています。
まとめ:減量の成功には「心」も大事
運動や食事管理だけでなく、「マインド(心の持ち方)」が減量成功のカギになる可能性が示されました。減量プログラムにマインドフルネスを取り入れることで、より持続可能な健康管理ができるかもしれません。
参考文献
Hanson, L., et al. (2018). Application of mindfulness in a tier 3 obesity service improves eating behaviour and facilitates successful weight-loss. Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, Online first.
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ラスバル整骨院 栁澤 昂希
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