運動は中高齢でスタートしても死亡リスクを十分に低減できる

運動習慣は若いうちから始めたほうが良いと思われがちですが、実は中高齢になってからでも十分に健康効果を得ることができます。最新の研究によると、40代以降に運動を始めても死亡リスクを大きく低減できることが明らかになりました。

研究概要

この研究は、アメリカの国立がん研究所（NCI）が主導し、NIH-AARP Diet and Health Studyに登録された31万5,059名を対象に実施されたものです。研究では、余暇時間の身体活動量（Leisure-Time Physical Activity：LTPA）と死亡リスクの関連を分析しました。

研究参加者は、以下の4つの年齢グループに分類されました。

• 15～18歳
• 19～29歳
• 35～39歳
• 40～61歳

その後、これらのグループにおけるLTPAの変化と、全死亡・心血管疾患（CVD）関連死亡・がん関連死亡のリスクを比較しました。

研究結果

1. 若い頃から運動を続けている人
   • 青少年期から中高齢期まで運動を続けている人は、全原因死亡リスクが 29～36%低下 していました。
   • 具体的には、全原因死亡のハザード比（HR） は 0.64、心血管疾患（CVD）関連死亡は 0.58、がん関連死亡は 0.86 でした。
2. 40歳以降に運動を始めた人
   • 40～61歳でLTPAを増やした人も、同様に 全原因死亡リスクを32～35%低減 できていました。
   • その場合のハザード比（HR）は 全原因死亡 0.65、CVD関連死亡 0.57、がん関連死亡 0.84 でした。

結論

• 運動習慣がない人でも、40代以降に始めれば十分に健康効果を得られる。
• 特に心血管疾患（CVD）のリスク低減効果が高い。
• 運動の効果は性別に関係なく、BMIの変化からも独立していた。

考察と実生活への応用

この研究の意義は、「若い頃に運動していなかったからもう手遅れ」と考えている人に対し、何歳からでも運動を始めれば健康を大きく改善できる という希望を与えることです。

どんな運動をすればいいのか？

この研究では、特定の運動種目には言及されていませんが、一般的に推奨される運動には以下のようなものがあります。

✅ 有酸素運動（ウォーキング・ジョギング・サイクリングなど） ✅ 筋力トレーニング（自重トレーニング・ウエイトトレーニングなど） ✅ 柔軟性・バランストレーニング（ヨガ・ピラティス・太極拳など）

まとめ

• 運動をすることで 死亡リスクを約30%低減できる
• 40代以降でも運動を始めれば 十分な健康効果を得られる
• 特に 心血管疾患のリスクを大幅に下げることができる

運動を始めるのに「遅すぎる」ということはありません。今からできることを始めて、未来の健康を一緒に創りあげていきましょう！

【未来の健康を一緒に創りあげていく】
ラスバル整骨院 栁澤 昂希